ふぃくしょんのなかにざんぎゃくせいをみいだす

何かの本だったか誰かのブログだったか、はたまたツイッターで流れてきた言葉か忘れましたが「人は日々積もっていくストレス、鬱憤などをそのものの根本的原因であるものではなく、全く別のものに吐き出す」というような内容の文章を目にしました。原文まったく違うかもしれませんが、そこはニュアンスで


で。ストレス発散というのは重要ですが、スポーツや汗を流す系のものじゃないと世間的に受け入れられませんよね。
ゲームの中で大暴れしたりバイクを整備してみたり、プラモデル組み立てみたいなインドアは趣味と受け入れられるグレーゾーンです。
このグレーゾーンからも外れたストレス発散として読書や音楽鑑賞などありますが、こちらは趣味性は高いものの一般的にはうすーい趣味だと思われがちですね。
「休日はもっぱらライブDVD観賞してます!普通のCDでもスピーカーとヘッドホンじゃあ音が違って楽しい!」
「休日はもっぱら読書してます!やっぱり部屋でハードカバーを読めるのは嬉しいですね!手の疲れも心地良いです!」
これくらいの勢いがあるならアリかもしれませんが


で、汗をかくとストレスが流れると聞いたことがあるのですが、たとえばGTAで主人公がダッシュすると一定時間で息もきれぎれの状態になります。FALLOUTでこわーい敵が居るときは息を潜めて物陰に隠れ、冷や汗物です。これらはプレイヤー側の状態にも反映されるような気がします。特にオープンワールドな世界だとなおさら、好きなNPCやいつかぶん殴ってやりたいNPC、絶対勝てない敵やかわいい犬など、操作キャラ=自分で取捨選択して投影しながら世界に没頭するからですかね。これで論文書けるかもしらんですね。
NPC=ノンプレイヤーキャラクター


で。自分=主人公ではない小説のたぐいはどうでしょう。たとえば夏目漱石の「我輩はネコである」たとえば筒井康隆の「旅のラゴス」はたまた小川洋子の「博士の愛した数式」ルートくんカワイイですね。
旅のラゴスはゲーム的SF的な内容なので手に汗握りますね。読後感もバッチリです。
我輩は猫であるも完全に猫視点なので面白いですね。梁の上から人間を観察は普段では味わえない視点ながら最後の最後までイッキです。
博士の愛した数式もほのぼのです。空いた時間に読もうと思っていつの間にか最後のページをめくってしまいます。

上記の本はどれも夢中になって読めるのですが、如何せん読書好き尚且つ「文字を読んだ!」という気分でのストレス発散になるのですが日常の鬱憤や憤怒などを吐き出すのとは少し違う気もします。



ここまで前置きで、「スプラトゥーン」「アイアム ア ヒーロー」や「デスノート(少し違うかも)」みたいな思いっきりTPO、あるいは世間の常識からはずれまくったスッキリ感。絶対人生においてありえない状況。反社会的行動というようなまるで大暴れしたあとの虚脱感を味わえる本は実はたくさんあるのです。
時間が無いのでもろもろ端折りますが今読んでいる作者は「桐野夏生」さんです。
この人の反社会的で現実的、人の黒さだけを抽出した文章は日々の鬱憤を吹き飛ばし、まるで日常であたかも自分が同じ立場に立っていたかのようなサイアクな(誉め言葉です)読後感!
有名なのは「東京島」「OUT」ですが「I'm sorry mama」もなかなかの残虐性。
読んだ後はしばらく暗い気持ちになること間違い無し!
いつぞやかドラマ化された「魂萌え!」は心の残虐性はありますが割かしスッキリした終わりなので、読書疲れがイヤな人にはコッチのほうがいいかも?


仄暗い気持ちになるなら小川洋子さんもオススメです。
最初に読んだ「博士の愛した数式」でほのぼのとした暖かい気持ちになった後に「薬指の標本」を読み、受けるイメージの違いに大きな衝撃を受けました。さらに「妊娠ダイアリー」では予想以上に後味悪かったです、、、、


男性作家さんは少し古めの本ばかり読んでいるので比べられないのですが、表面と内面の嫌な違いを出せるのは女性作家さんならでは。なのですかね



店のパソコンでYOUTUBEが見られなくなってしまったのでブロク更新頻度が落ちてしまいましたが、挽回のため今回は長めの文章で埋めてみました。では