じっけんてきなしょうせつ

いやー気付けば2015年ですね。一月も終わりに差し掛かったところで言うのもなんなのですが。


読んでない本が溜まりに溜まっているので極力本屋には近付かないようにしているのですが禁断症状のため月に2回は足を向け、それでも小説類のコーナーには寄らずマンガと雑誌を定期徘徊しています。
でもどうしてもレジ前の新刊コーナー&売れ筋ランキングは眼に入ってしまうんですよね。こまったこまったこれでは買わざるを得ないではないかと陰陽師の最新文庫版をレジまで持っていったのですが・・・・・・・お恥ずかしい話で100円足りなかったのです・・・。
しかしながら最近は便利なもので、ファミマカードでいつの間にか溜まっていたポイントで残りを精算して事なきを得たのです。


と、空白の間の珍事を晒したところで最近面白かった本をご紹介。

わたくしのファーストSF「家族八景」との出会いからのお付き合いをさせてもらっている筒井康隆御大の(個人的に)読みやすい実験的小説「残像に口紅を」です。

日本語の50音と濁点半濁点を含む言葉が一文字ずつ無くなり、その言葉を含む「言葉」(名詞動詞感嘆詞全部)も同時に消滅する世界で世界の中を実験的小説内だと理解して行動する小説家のおはなしです。
この説明だと何が何やらですが、たとえば「い」が無くなると「いぬ」も「いえ」も消滅してしまう。ただし、主人公の一人称の中で話が進み、主人公の主観によっては「い」が無くなった世界の「いえ」は無くなっても「実家」や「マンション」と言葉を置き換えられる(主人公の意識に「いえ」以外の言葉で認知されている)ものは存在したり、おぼろげな気配は残っていたりするという、人に説明されるより読んだほうが理解が早いであろう内容です。


まあ興味のある人は読んでください。
感想を書こうと思いましたが内容の説明だけで力尽きてしまいました・・・・・・