ゆめまくらばく し と むらかみはるき し の しょうせつ

本当は音楽の事を書こうと思っていたのですが、内容を考えているうちに本の世界に頭が向いたので今日は最近読んだ本に基づいて個人的見解を。


読書をするために必要な時間はたいてい「1冊3時間」程で、1日に1冊読むかどうかくらいなのですが、夢枕獏さんの「闇狩り師」が止まらなくて1時間半で読み終わってしまいました。ああもったいない。
まあそれはそれでいいのです。


話は変わって「1Q84」を読み「これは自分には合わんわ」と読むのを控えていた村上春樹さんの小説なのですが、「ノルウェイの森」を読んで以降「やっぱり読破してみよう」に変わったのでちょくちょく読んでいます。
これは最初に読んだのが「TVピープル」だったのもミスでしたね。長編と短編で面白さも変わるものです。


個人的に夢枕獏さんの世界観が大好きで、どの年代のどの国が舞台でも違和感無く世界に入り込めて想像できる面白さに引きずり込まれてしまいます。
ひょっとしたら現実でも起こりうる。自分の見ていないだけで存在するかもしれない。とさえも思えるような人物ばかりです。
対して村上春樹さんの世界観/人物は、ちょっと想像するのが難しい若しくはまさかこんなヤツおらんやろ。と思いながら世界観にはまるのではなく一歩ひいて虚構の世界を見る、という読み方になってしまいます。
同じ現実の世界をベースに(といっても夢枕獏さんはSF、村上春樹さんは純文学というジャンルですが)物語を進められている小説が多い2人ですが、なぜここまで自分が浸れるのかor映画のように見てしまうのか、それは登場人物と今現在の自分自身とが深く関係しているのだと思います。


全くの虚構の作品(異世界とかファンタジー系)は除いて考えて見ます。
あなたが想像し易い場面とはどちらでしょうか。
1.朝起きると気持ちの良い日差しがカーテンの隙間から部屋に反射している。目を覚ますために洗面所で顔を洗い、ヨガマットを床に置いて20分の軽いストレッチ。その間トースターにかけたパンが焼け、絞りたてのオレンジジュースと共に朝食をとる。

2.薄暗い林道を土砂崩れで崩落した岩が堰き止めている。仕方が無いので木のまばらに生えた斜面を登って大木にウィンチのロープを引っ掛け、四輪駆動をゴリゴリいわせて迂回する。泥をかき切れないリヤタイヤがすべり重心が横に傾くが、スライドしながらも車両を走らせる。


うーん・・・・シチュエーションをかけ離れたものにし過ぎましたが、消すのももったいないのでこれで。
村上春樹さんの本は10冊も読んでないのでひょっとしたら偏ってるかもしれませんが、個人的見解の範疇なのでこんな雰囲気だろうって感じです。
獏さんのほうは・・・・・・・完全に九十九の乱ちゃんですね。好きなんですよ。


つまりなにが言いたいかっていうと、両方現実に起こりえる事、むしろそれが日常って人もいるでしょう。
しかし想像は現実に基づいた事象のほうが簡単なんですよね。作者の趣味が反映されていればいるほどある一定の人には近しいものに、もしくは非現実的な人物像になってしまいます。これを考えて読む本を選んでみればまた新しい世界に行けるのではないでしょうか。
あ。もちろん陰陽師や沙門空海などの見たことも無いような世界も面白いですよ!
オシャレな人は「国境の南 太陽の西」とか、ですかね。



うーん。ミッシェル・ガン・エレファントはポケットからナイフを取り出しそうでブランキー・ジェット・シティは何事も無く銃を取り出しそう、っていう世界観の違いを書きたかったのですが、それはまたの機会に。